《MUMEI》

『ユウリ先生、白を
助けて下さい!』

夢視は、苦しむ白の
姿をこれ以上見てい
られなかった。


『助けたいですか?


ユウリに、真剣な表
情で聞かれた夢視は
同じく真剣な顔で頷
いた。

その様子を見てユウ
リは口を開く。


『…では夢視様。夢
視様が、白を助けて
あげて下さい。』

『え、私が?』

『はい、アナタが。
いえ、夢視様にしか
白を助けられません
。』

『ユウリ先生?それ
は?…』


『白を…愛して下さ
い。今、ここで…』


ユウリは、夢視に説
明をした。

白の体内に夢視の遺
伝子を注ぎ込まなけ
れば花は咲かないと
…そして、その方法
を…

『ユウリ先生…そん
な…私が白を…抱く
?…あのケモノの行
為を白にしろと…?
イヤだ、私には…出
来ない…嫌だ…』

夢視の中では、殿下
と行う行為は、辛い
モノだった。その行
為を弱り苦しんでい
る白にするなんて…
夢視には出来なかっ
た。

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