《MUMEI》

『なあ、白馬。』

俺は唇を離して聞い
た。

『ん、何?』

『男同士のHって、
どうヤルんだ?』

『え?僕も知らない
よ?高柳くんも?』

白馬の問い掛けに頷
く俺。


『『あははっ!』』

二人して笑う。だっ
てさ〜ヤリ方も知ら
ない二人がシタなん
てさ〜。

『噂っていい加減だ
よね〜。』

『ああ、確かにな!
誰なんだよ、噂流し
たの?デタラメ言い
やがって…』

鼻息が荒い俺を白馬
がまあまあって宥め
る。

『でも…さ、その噂
のお蔭で、こうなれ
た訳だし…ね?』

目の前には、笑顔の
白馬。


…ああ確かに、そん
じゃまぁ一応感謝し
とくかな?ソイツに

頭でそんなコト考え
ながら、白馬の細い
肩を抱き寄せて、耳
に囁く。


『今度はさ…ホント
の話を噂で流そうぜ
?二人で勉強してさ
…』

『え、それって?』

赤くなる白馬にさら
に耳打ちする。


『勿論、Hしたって
話に決まってるだろ
?白馬。』

そう甘く囁いた後、
俺達は、三度目のキ
スをした。

やっぱり白馬の唇は
マシュマロみたいに
柔らかくて甘い…っ
てコレも噂話で流す
かなぁ…なんて考え
ながら幸せな気分に
浸る俺だった。



…おしまい…

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