《MUMEI》
不機嫌な黒崎先生
「何で?」


首を傾げる神澤


「『何で?』じゃないでしょう。昨日の事をもう忘れたんですか。このまま君が高橋君と一般寮まで行けばまた君は高橋君と一緒に住むとかふざけた事ぬかしやがるでしょう?だから、そうならない為にわざわざこの私が今日は校門まで迎えに来てやったんですよ。徒歩で帰る生徒は滅多にいないから、こちらの方が注目されないでしょうし。

わかりましたか?

わかりましたよね?

二度も私に

わざわざ来てやった私に

説明させないですよね?」

「わかっ…た」

「よろしい。あぁ、それから高橋君」

「は、はい」


俺も説教か?


生徒会補佐の仕事出来てないし…


また、神澤にしたみたいな


マシンガントーク、来るのか!?


「そんなに構えなくても、大丈夫ですよ」

「…本当、ですか?」

「えぇ。用件は、二つだけですから」

「…何ですか?」


恐いデス、その笑顔


「誠、いじめちゃ」

「テメーは黙ってなさい」

「…」


シュン、て効果音がつきそうな位


神澤はあからさまに落ち込んだ


その様子が可愛くて


ちょっとだけ癒された

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