《MUMEI》
不機嫌な黒崎先生2
「和んでんじゃないですよ」

「すみません」


さっきから、言葉遣い微妙だな、黒崎先生


それだけ不機嫌なんだな


「用件は二つ。

明日、食堂の生徒会専用席で昼食をとる事。

明日の放課後、すぐに生徒会室に行く事。

以上」

「先生」

「以上」

「あの」

「以上」

「「…」」

「わかりました」


皐月には、後で説明しよう


「よろしい。では、帰りますよ、神澤君」

「…」

「とっとと乗りなさい」

「…もうちょっと誠とい」

「乗れ」

「…」


渋々、神澤は車に乗り込んだ


「では、また明日」

「あ、はい」

「誠、…また明日」

「うん」


明日会えるんだから


だから


そんな、涙ぐむなよ、神澤


何か


売られてくみてーだから


真っ赤なリムジンが見えなくなるまで見送り


俺は、一人で寮に戻った

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