《MUMEI》
不機嫌な黒崎先生3
黒崎 明雅視点


「何で、そんなに不機嫌?」

「…」

「俺や、誠、だけじゃない」

「…」


本当に、無駄に勘がいいですね、この子は


まぁ、私も大人気無かったですし


「中等部の方が、更生確実に進んでいるそうなので」

「…白?」

「…えぇ。申し訳ありませんが、これ以上確認しないでもらえますか?」


ムカつくから


「…ん」


それから、車内は無言だった


運転が少々荒くなったのは


仕方ない、でしょう


私も人間ですから


神澤君を、玄関前で先におろして駐車場に車を入れる


そこには


既に、真っ白い


中等部生徒会用の、リムジンがとまっていた


…という事は、あの男も


中等部生徒会顧問


白田光貞も、もう中にいるという事だ


…あの男は、苦手だ


何故かわからないが


とろくさい、あの平凡男が顧問になってから、中等部生徒会の功績が上がった


今回の更生プロジェクトも


少なくとも、初日は高等部より、中等部の方が混乱していたし


男子生徒の抵抗や反発も、激しかった


なのに

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