《MUMEI》 学年1位の男年の離れた兄貴の卒業した高校に首席で入学した。 別に有名な進学校と言うわけではない。 学校の偏差値は中の上、大学進学率は大体50%。就職はあまりない。 そんな学校の主席。大したことはない。 でも、そう思っているのは自分だけみたいで、 先生は無駄に期待するし、 友達は出来たけど、なんだかちょっと見えない壁がある。 俺の通う高校は全寮制。 テレビは団欒室にしか無くて、その団欒室は3年のたまり場。 受験シーズンになって、2年が使いはじめたようだけど、1年の俺が近寄る様な場所ではない。 大体、今の時代ワンセグがあるから、テレビを目的にして団欒室に集まってはいないだろう。 まともに友達を作っていないから、誰かの部屋に遊びに行くなんてこともしない。 気が付いたら、読書か勉強が時間つぶしになっていた。 1年も間もなく終わる2月において、いまだどの教科も1位の座は明け渡してはいないし、ライバルと言えるような相手もいない。 そんなつまらない日々に、最近微妙な変化があった。 次へ |
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