《MUMEI》
呼び方
俺・神澤・修治・相楽が教室に戻ると


皐月がもう席に着いていた


「俺、成瀬先輩を師匠と呼ぶ!」

「そ、そうか」


皐月の目はキラキラと輝いていた


…呼び方といえば


「皐月、何で俺を名字で呼ぶんだ?」


初対面では名前で呼んでたよーな気がしたから、ちょっと気になってたんだよな


こっちは名前呼びなのに


「基本的に、俺は学校では美形は名字呼びなんだ。

和彦以外は」

「…そうか」

「うん」


本当はここでツッコミ入れたい


美形じゃねーって、声を大にして叫びたい!


けど、さっきの食堂の事もあるし


とりあえず、我慢した





何故か、神澤に頭を撫でられた


「何だよ」

「やっと、認めた。から」

「だからって、撫でるな」

「そうだな」


返事をしたのは修治だった

二人の間に、何故か火花が見えた


相楽は、それを


何だか、楽しそうに見ている


「そういえば、いつの間にか修治は名前呼びだよね」

「あぁ、そうだな」

「親しくなったら名前呼びが基本だろ」


勝ち誇ったように、修治が言った

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