《MUMEI》
呼び方3
神澤 薫視点


赤くなってる誠


可愛い


このまま、キス、したいな


ていうか


連れ出して


ピ―、したいな


けど、怒る、よな


それは、やだ


「…ね?」

「あ、…うん」


あ、目をそらした


やだな


「…授業中、だから」


真っ赤な顔のまま、誠が言う


可愛い


可愛い、誠


にしても、知らなかったな


親しくなったら、名前呼びが当たり前なんて


だって


バ会長は会長かキング


ナルシーは副会長かクイーン、だし


たまに、ジャックが名字で呼んでたけど


周りは皆、誰も名前で呼び合ってなかったし


誠を、名字で呼ばないのは


何となく、だし


でも、何となく


誠が好きだから


だから、名前で呼んでたのかも、と思うと


嬉しい、な


俺の、本能が無意識に、誠を求めてたみたいで


嬉しい


だから


俺の事も、名前で呼んで


ね?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫