《MUMEI》
また…
キーンコーンカーンコーン


午後の授業が終わり、放課後になった


今日の授業は、移動も無くて楽だったな


…これからが、大変だけど


「じゃーな、誠!」

「あぁ、またな」


聖、楽しそうだな


つーか、いつもだな


アイツ、風紀補佐の仕事やってんのか?


「誠、行こ」

「あ、うん」

「…」


…?


「誠、行くぞ。

て、何見つめ合ってんだ? お前ら」


修治が俺と神澤


じゃなかった、薫を交互に見た


「いや、何か…」


薫が何か言いたそうなんだよな


そしたら目が合って


そらせない、だけで


「名前」

「「へ?」」

「名前、呼んで」

「…薫」

「うん。行こ、誠」

「俺もいるぞ。な、誠」

「あ、あぁ」

「俺の名前は神澤より先に呼んでるしな」


仲悪いよな、この二人


「そういえば、相楽と皐月は?」


教室を見回したけど、二人ともいなかった


「歩はチャイムが鳴ってすぐに出てった。

真中は、…いつの間にかいないが、多分、先に行っただろう。

俺達も行くぞ」

「あぁ」


今日は遅刻しなくて済みそうだな

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