《MUMEI》
ピンク
『先生、誕生日おめでとう』
 0時にデコメを送った。
『嬉しい。ありがとう!!今年は絵麗那とずっと一緒にいられるね』
と帰ってきた。

『ブーブーブ』
ケータイのバイブがなる。
 ケータイがピンクに光る。
 純だ―。
「純?お誕生日おめでとう、大好きだよ」
「ありがとう。俺も大好きだよ」

 純とずっと話した。
 後悔なんて一つもしなかった。
 だって、幸せだったから―。

12月24日―。
 私と純は会う約束をしていた。
 今日は、瀬良さんと、遼斗さんと純でクリスマス♪
 そして25日まで泊まり♪
 周りにバレないように、遼斗さんの車に乗る。
 今日は…純の家で集まりなのだ・・。
 私は23日の純の誕生日に渡せなかったネクタイを持っている。

 純は家で、今車にいるのは、瀬良さんと遼斗さんと私。
「お誕生日おめでとう♪絵麗那ちゃん」
遼斗さんがいった。
「ありがとうございます。覚えててくれたんですね」
「もちろんよ。コレ、私と遼斗からのプレゼント」
瀬良さんが私の手に赤い包みをのせた。
「えっ、すみません。ありがとうございます」
「開けてみて」
「あっ、はい」
 中には黒いシュシュとピン、そしてピンクのセーターと白のYシャツがあった。
「??」
「これ、明日・・着てよ」
「明日ですか??分かりました。ピンク、すごく可愛い」
「気に入ってくれてよかった」
瀬良さんがいった。
「ピンクの大き目のセーターに、白のYシャツ・・純の大好きポイントだから」
遼斗さんがいった。
「そうなんですか!?」
「そうだよ。それで、下に白のペチパンツはいて!!」
「はい」
「絶対完璧だわ!!このダブダブな感じがヤバイね」
遼斗さんがいった。
「あんたは運転に集中しろっ!!」
「は〜い」
  
「絶対、絵麗那には似合うと思うんだ」
「はいっ」


『ピンポーン』
「いいよ、入って」
純の声だ。

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