《MUMEI》

『ユウリ先生、今凄
い音が…』

夢視が壁に打ち付け
られる音を聞いてシ
ョウは叫んだ。

ショウとユウリは二
人を心配して別の部
屋で待機していたの
だ。

『ショウ様、大丈夫
です。白の進化が始
まったのです。』

『進化?』

『はい、白の花が開
き新しいヒューマノイドフラ
ワーが誕生するのです
よ。』

…このまま順調に行
けば、ですがね。

『俺達に出来る事は
?』

ショウの問いにユウ
リは首を振った。

『何も…、後は二人
の結び付きの強さで
す。白が無事に生ま
れて来る事を祈りま
しょう。』

ショウは無言で頷い
た。

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