《MUMEI》

『君がヒューマノイドフラワー
として生まれて来た
ら、私も生まれ変わ
ろうと思うんだ。

夢視では無く、もう
一度、朱里として…

君の主の夢視では無
く、君の恋人の朱里
として一緒に生きて
行きたいんだ。だか
ら…………』

ードクン・ドクドク・ー

蕾の鼓動が強く響く


『…だから、白ーー
お願い…帰っておい
で…私の元へ…』

ーードクン・ドクン・
ドクンドクンドクン
ドクンーー


『白…私の愛しい君
私だけの…花!』


《夢視様》

夢視の頭の中に白の
声が響いた瞬間…

部屋中が白い優しい
光に包まれた。

…あぁ、これは白の
優しい癒しの光。夢
視は自分を包む白の
力を感じた。

ふわりふわりと雪の
様に舞い降りる白い
花びら…

空中に浮かぶ花の蕾
がゆっくりとその花
弁を開こうとしてい
る。


…あぁ、白の花が開
いていく。幻想的な
その光景を夢視は静
かに見守る。

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