《MUMEI》 また…4「「薫?」」 あ、そっちに反応するんだ しかも 観音寺先輩も、財前先輩も、スッゲー驚いてるし 「親しくなったら、名前呼び」 薫が、得意気に言った 「そうね。 でも 親しくなりたい時や 近くに同じ名字の人間がいる時にも ありよね?」 そう言って笑った観音寺先輩の笑顔は 渚さんにそっくりだった 「というわけで、私と晴香も名前で呼んでね」 「はぁ…」 別に、いいけど それでいくと、観音寺先輩はともかく 財前先輩は、俺と仲良くしたいみてーに聞こえるな 「か、勘違いしないでよ!親しくなりたいじゃなくて、風紀委員だから、生徒会補佐のあなたとは、接する機会も多いし! だから、名前で呼び合う方がいいと思っただけなんだから」 「じゃあ、呼ぶな」 「っ!」 「まあまあ。生徒会補佐は何人もいるし。 高橋君は、名前で呼ばれるの、嫌なの?」 「いえ、別に」 「じゃあ、本人と私達が良ければいいわよね」 「そ、そうよ」 「…」 こうして、結局 観音寺先輩と財前先輩も、名前で呼ぶ事になった 前へ |次へ |
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