《MUMEI》 「俺を嫌いだ? それがなんになる? タイムが上がる訳でもねぇだろ。」 イライラする。 それこそ吐き気をも擁す程に。 「おめでたい奴等だな。 俺こそこの際だから言ってやる。 今後一切、俺に構うな。」 「はあ? じゃあ何のためのクラブなんだよ?!」 木村は真っ赤な顔で俺を怒鳴りつけた。 「黙れ。」 俺は木村に歩み寄ると、胸倉を掴んで顔を近付けた。 「俺の邪魔をするな。」 木村は目を見開き、 瞬きを忘れて俺を見上げる。 俺は乱暴に木村を突き放すと、 奴等に背を向けて歩き出した。 その時一人だけ、俺に聞こえないように呟いた奴がいた。 「颯馬…お前、変わりすぎたよ。」 岡部は遠くを見つめながら、 ポツリと呟いた。 前へ |次へ |
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