《MUMEI》
思い通りにならない3
俺が妄想?してる間


ナルシーも何か考えていた


「ありがとうございます朗先輩って言いなよ。そしたら、許してあげるから」

「「は?」」


何言い出すんだ? コイツ


俺と誠が、ハモッてしまった


まぁ、ナルシーとハモるよりマシだけど


「早く言いなよ」

「え、いや…」


誠の視線の先には、双子がいた


双子は、あからさまに不機嫌だった


まぁ、あの双子はなんだかんだ言って、ナルシーに執着してるしな


ナルシーの一番のお気に入りも双子だし


多分『朗』っていうのは、特別な呼び名なのだろう


ナルシーの癖に、生意気だな


俺の名前と交換しやがれ


あ、でもやっぱり嫌だな


「双子が怖いの?」

「まぁ、…でも」


誠は、少し迷った後


「ありがとうございます、朗先輩」


そう言って、ナルシーに微笑んだ


「許して、あげるよ」


双子は更に不機嫌になったが、ナルシーの機嫌は直った


「おい」

「はい?」

「俺も…」


『名前で呼べ』


そう、言いたかったが


女みてーな名前を


俺はやっぱり呼ばれたくなかった

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