《MUMEI》

朱里の頼み事を叶え
る為に、ショウは今
陛下の目の前にいる

『そうか、夢視が私
に逢いたいと言った
のか、よい、私も逢
わねばならぬと思っ
ていたのだ。連れて
来るが良い。』

『はい、陛下。』

ショウは、頭を下げ
部屋を後にした。


そして暫くして後、
朱里と白を連れて陛
下の前へと現れた。


『陛下、久方ぶりに
お逢い出来る事、嬉
しく思います。』

朱里は、恭しくお辞
儀した。

『夢視、頭をあげて
くれ』

そう言うと陛下は、
王の玉座から立ち上
がりお辞儀する朱里
の前へと歩み寄った

『夢視、そして白。
今回のレイノルドの
不始末、本当にすま
なかった。王として
父親として至らなか
った私の責任だ。』

そう言い、朱里より
も深く頭を下げた陛
下。
陛下は、夢視達に逢
って直接謝りたかっ
たのだ。

『国王陛下、白も私
も殿下を憎んではい
ません。
ただ、殿下がした行
為を忘れる事はない
でしょう、私達が忘
れない事が殿下にと
って為になると考え
るからです。
だから、殿下には早
く正気に戻って過ち
を悔いて罪を償って
欲しいと思います』

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