《MUMEI》

陛下は朱里の言葉に
深く頷き、口を開い
た。

『解った、必ずやレ
イノルドを正気に戻
し贖罪させる事を約
束しよう。二人の配
慮に報いる為にも』

陛下の言葉に強く頷
いた朱里と白。

『それで陛下、私が
陛下の元へ参りまし
たのは、陛下に願い
事があるからです』

『願い事?良かろう
話して見よ』

『はい、では…私と
白がこの国を旅立つ
事をお許し下さい』

『なんと?!』
陛下は驚いた。

『おい、朱里…』
ショウも、驚いて朱
里を見た。

『朱里?』
何も聞かされていな
かった白も勿論驚い
ていた。

『白がヒューマノイドフラワー
となり、《夢視の碧
眼》を継承しました

それを機に私は《夢
視》の称号を国へ返
し、ただの朱里とし
て白と二人で静かに
暮らして生きたいの
です。

勿論、永遠にとは申
しません。ヒューマノイド
フラワーは、この国の宝
ですから…

私の命亡き後は、白
をこの国にお返しし
ます。』

朱里は、強い瞳で陛
下に向かいそう言っ
た。

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