《MUMEI》

『そうか、愚問だっ
たな、朱里よ。』

苦笑する陛下に、ニ
コリと笑いながら朱
里は告げる。

『では、陛下。私と
白は、これで失礼致
します。』

一礼して、白の手を
取り王の部屋を後に
した。


『なんと、元気にな
ったものだな、朱里
は…、そう思わぬか
?ショウよ。』

陛下が同意を求めよ
うとショウを見れば
何やら考え込んだ様
子。

『どうしたのだ?シ
ョウよ?』

『陛下は、良かった
のですか?』

『何の事だ?』

首を捻る陛下に、シ
ョウは言い難そうに
言った。

『白を朱里に与えた
のは、《夢視の碧眼
》を手に入れ国で役
立てる為だったので
は?
それを国外に出して
宜しいのですか?』

『何?』

ショウの質問に目を
見開く陛下。

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