《MUMEI》 . 夏の気配が過ぎ去った、涼やかな秋風に、わたしの長い髪が儚く揺れる………。 学校の中庭のベンチに腰掛け、わたしは少し高くなった空を見上げた。 淡いブルーの空に、白く薄い雲が悠々とたなびいているその様は、わたしのもの寂しい気持ちを物語っているようで………。 「…ってなに、ブツブツ言ってんの??」 呆れたような声でつっこまれ、わたしはハッ!と、声がした方を振り返った。 そこに立っていたのは、 黒髪のストレートヘアに、わりと整った顔立ち。Fカップの大きな胸に、バレー部で培った引き締まったバディ。 175cmの長身クールビューティー・《小野崎 千影》がそこにいた。 「…彼女は目の前で思い悩む美少女を見つめ、眉をひそめて呟いた…」 「いい加減にしなさいよ。つまんないから」 素っ気なくつっこんでから千影は、どっかの売れない芸人じゃあるまいし、と嘆息した。 . 前へ |次へ |
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