《MUMEI》 . わたしは瞬き、そう?と首を傾げる。 「新感覚でいいかなとおもったんだけど」 「よくない。つーか、自分で『美少女』とか言って、恥ずかしくないの?」 千影の嫌味をものともせず、わたしは高飛車にフン!と鼻を鳴らした。 「だって事実でしょ?」 ………そうなのだ。 わたしは自他共に認める美少女! 整った華やかな顔立ち。華奢な身体のライン。でも、出るとこは出て、きれいなくびれだってある、グラマラスボディ!!! どこを取ってもカンペキ! 非の打ち所がない!! 「それがわたし、《片倉 璃子》!」 アッハッハッ!と大声で笑うわたしを、千影は半眼で睨んで、うぜー…とぼやいた。 . 前へ |次へ |
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