《MUMEI》

怖っ、親指姫。燕は心の中で思いましたが、気を取り直して親指姫に話しかけました。

「親指姫、今から僕と一緒に燕の国へ行きましょう。」

「えーヤダー」

「なんで?」

「だって御馳走がないんだもの」

「有りますよ、美味しい青虫や丸々と肥えた芋虫が」

燕は得意げに言いました。

「ゲテモノ食い!」

はっきりとものを言う親指姫と苦笑する燕。

「ほら、もう見えて来ましたよ、あれが燕の国の王宮です」

指差す方を見た親指姫の感想。

「デカイね、て言うか、あれって燕の巣だよね?あれ食べたいよ、私。」

「え」

王宮が食われる危機に面しています。燕は自分は危険人物をこの国に招いたのかと不安になりました。

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