《MUMEI》
単独行動4
暁という男は、会長と同じ赤い髪をしていた


けど、コイツの方が、何か、血の色って感じだな


元々、ダイヤのキングが代々赤髪なのは


Fのキングが


親父が、赤髪だったからだ


『返り血が付いても目立たないように』


そんな理由を笑いながら言う親父は


化物のように強かったらしい


もし、コイツが親父と同じ理由で赤い髪にしてるなら


コイツも、それだけ強い


現に今だって


その強さは、十分に伝わってきた


「でもスゲーッスよ!不細工お嬢が連れてたSPと互角にやり合うなんて!」

「バカ!あれは暁さんの勝ちだろ!アイツも怪我してたし!」

「…そういえば、入院してたな」

「マジッスか!」

「スッゲー」

「カッキー」

「騒ぐな。ところで…」


そこで、暁は俺を見た


「お前は、誰だ」


…気配消したのに、気付かれたのは


今まで、薫だけだった


その薫も、初対面では気付かなかったのに


コイツは…


やっと俺の存在に気付いた不良集団が驚く中で


「誰だと、訊いている」


暁は、もう一度、俺に問いかけた

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫