《MUMEI》
変態の報告
「聞いて聞いて聞いて聞いてせー君!」

「聞きたくない」


どうせ、ろくな事じゃねーだろ


「ハアハア素敵拒絶」

「じゃーな」


悶える変態を放置して、歩き出した


…が


「僕、じょーおー様と友達になったよ」

「は?」


変態の報告に、足を止めた


「だからー、友達になったの? すごい? エライ?」


エライかどうかは別として


あの、女王様と友達


「…すごいとは、思う」

「エヘヘー」


やっぱり変態と女王様は、相性がいいのかもな


「だから、僕も連れてって」

「だからの意味がわからん」

「えーいーじゃん」

「よくない」


こんな変態、地元に連れて行きたくない


それに


「俺は、雷門先生のバイクに乗せてもらうから、無理だ」

「らいもんせんせー?」

「保健医だ」

「知らない、興味無い。女の人?」

「あぁ」

「ふーん…」


何だ?


変態の雰囲気が、変わった気がした


「そーれは、ちょっとムカつくなー」


変態の手が、俺にのびた

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