《MUMEI》
セツと行動6
「それより、まこちゃん可愛いでしょ!」

「まぁ、化けたな」

「うっせー」

「ダメよーまこちゃん。せっかくだから口調も変えないと!

仮面を被るのよ、まこちゃん」

「…ヅラなら被ってますが」


意味がわかりません


「ジェネレーションギャップだな」

「今度全巻貸してあげるからね!」


漫画か


ヨーコさん、意外と少女漫画好きなんだよな


「で、どーする? お弁当食べたら、どーやって、溜り場まで行くの?」

「あー…」


この格好じゃ、バイク乗れねーしな


「無難に、電車で行きます」


タクシーやバスは金がかかるし


黒崎先生に頼むのは、気が引ける


「わかったわ。駅まで送る」

「ありがとうございます」

「痴漢に気をつけてね!」

「ハハハ…」


ねーだろ、それは


「本当に気をつけるのよ!ちゃんと女性車両に乗るのよ!」


女性車両…


前、男と間違われて大変だったな


「絶対、だからね!」

「ハイハイ」

「帰り、またうちに寄ってね」

「はい」

「じゃーねー」


ヨーコさんは、恥ずかしい位に俺との別れを惜しんだ


…明日また会うんだけど

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