《MUMEI》
土曜日朝2
黒崎明雅視点


「貴方もやり過ぎですよ、クイーン」

「あの二人に比べたら、大した事は無いと思うけど?」


確かに、クイーンのやり過ぎは、規模は小さかった





内容は、ある意味、他の二人より、酷い


「一体、あの二人が何をしたんです」


クイーンは、キングに倒された新メンバー候補の中の二人だけを拉致し


裏切り者が制裁を受ける制裁部屋で、身体的・精神的苦痛を与えていた


私が気付か無かったら、正直危ない所だった


「だって、あの二人、嘘つきなんだもん」

「嘘つき?」

「うん」

「どんな嘘を?」

「僕にとって、許せない、嘘」


クイーンは笑った


ひどく、残忍な、それで、美しい笑みで


全く、この三人は、病んでいる


その中でも、意外と一番厄介なのは、このクイーン


一ノ宮次朗かも、しれない


「ね、それより、誠。今日は来るんだよね」

「えぇ」

「楽しみだなあ」


そう、笑うクイーンは無邪気で


先ほどの面影は無かった

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