《MUMEI》
傷痕
―さぁ実験を始めようか―

聞き覚えのある台詞に、瀧の掌に嫌な汗が滲む。


―いやだ、やめろよ!!助けて!―

そうやって、泣き叫ぶ幼い自分。
周りを取り巻く研究者達。
そうして繰り返す地獄のような実験の日々。


―お母さん…どうして?
どうして、オレを置いていったの?―


《あんたなんか産まなきゃ良かった!あんたのせいで―!!》


―違うよ、違うんだ、オレは…―


いつも夢を見れば悪夢、もしくはおぼろ気な昔の幸せな家族三人の記憶。

しかし幸せな記憶も終わりは悪夢、黄金の炎の海に父は飲まれて一瞬で塵になった。


―父さんっ―


そうして、ガルーダが宿った時からこの髪は黒から黄金色になった。

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