《MUMEI》 密会「珍しいな。 ゆり…八希はともかく、 梧城さんまで来るなんて。 何かあったんすか?」 将貴は2人に向かい側のソファーに座るよう促すと、 不思議そうに口を開いた。 「実はな、また厄介な集団が出没したんだよ。」 「へぇ。 梧城さんが言うたぁ、相当実力のある奴なんですね。」 「いや、力はない。 ただ厄介なだけだ。」 「どういう意味ですか?」 将貴の片眉が吊り上がる。 「学生の集団なんだよ。」 「それって、大学生の集まり?」 ここで八希が口を挟むと、 梧城は大袈裟に溜め息をついた。 「いや、中学生から大学生までだ。 こちらの地域まで浸食し始めてな、 だいぶ困ってるんだ。」 「確かに厄介ね。 未成年には手は出しにくいもの。 将貴とは違ってね。」 八希は顔をしかめて頷いた後、 将貴にウインクした。 「それは褒め言葉として預かっておく。 と言うことはつまり…。」 「そうだ。 高校生であるお前に、 探索を願いたい。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |