《MUMEI》 由里香の差し金校門へたどり着くと、 将貴はバイクから降りて駐輪場を探していた。 「まーさきー!」 見知った声を聞いて、 肩を震わせた。 「ゆり…八希?! なんでこんなとこにいんだよ?」 「やーねー、2人の時は由里香って呼んでいいのに!」 「もうめんどくさいから全部由里香でいいか?」 「えー、でも将貴の頼みなら……。」 「で、お前は何の用で朝っぱらからここにいんだよ?」 「へ? あ、そうだった。 これこれ!」 由里香が鼻歌交じりで取り出してきたものを見て、 将貴は顔を引きつらせた。 「おい、ま、まさか…。」 「そう! これで登校よ。」 由里香は楽しそうに笑い、 将貴に近付く。 「ふっざけんな! こんなダセーことできるか!」 前へ |次へ |
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