《MUMEI》
旅立ち
そして、旅立ちの日

『朱里〜用意出来た
?って、え…』

ドアを開けた白の目
に飛び込んで来た朱
里の姿。


『変ですか?コレ』

照れ臭そうに、自ら
短く切った金色の髪
を揺らした。


『変じゃないけど…
長い髪、綺麗だった
のに…』

白は、朱里の長くて
綺麗な髪が好きだっ
た。

『ふふっ、旅には長
い髪なんて邪魔なだ
けです。それとも白
は、短い髪の私は嫌
ですか?』

悪戯っぽく朱里が聞
けば、慌ててブンブ
ンと頭を振って否定
する白。

『どんな朱里だって
好きです。』

白の言葉に満足げに
頷いて白の手を取り
歩き出す。

『じゃあ、行こうか
?白。私達の楽園を
目指して…』

『はい、朱里。』

取られたその手をギ
ュッと握り返して、
朱里と共に歩き出す

朱里の部屋を出て、
城内を抜けて城門へ
向かう二人に、背後
から追いかける様に
声が聞こえた。


『朱里!白!』

息を切らして、ショ
ウが駆け寄る。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫