《MUMEI》
どさくさに紛れて4
ちょっと、言い過ぎたかな


「ま、でも。見た目だけなら、キングの方が好みだ」


ちょっとだけ、フォローしてみた


実際、綺麗系のクイーンより


かっこいい系のキングの方が、見た目的には好みだ


真っ赤な髪に、今日は真っ赤なカラコンを入れたキングは


普段は似てねーんだけど


親父と、何処か似たような雰囲気も、あるし


そんな気持ちで


何気なく、言っただけだった


ここで、俺は重大な事を忘れていた


俺様キングは、単純バカで


クイーンは、自分の見た目大好きな、ナルシーって事を


「じゃあ、胸揉ませろ」

「何がじゃあなんだ!」

「見た目で、バカに負けた…」

「そ、そんなに落ち込むな、クイーン!」


セクハラしようと近付くキングと


ブツブツ呟きながら激しく落ち込むクイーン


ジャックは呆れて見てるだけ


「た、助けてくれエース」


頼れるのは、お前だけだ!


「愛してるって、言って?」

「だから言わねーから!」

「…じゃあ、自分で何とかして」


す、すねるな


「ちょ、待て!」


あぁ、この格好、邪魔だ!

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