《MUMEI》
職員室
「それにしても…。」


「ん?」


話が終わり、
服装を正して校長室から出て行こうとする将貴に、
稲目は疑問を抱いていた。


「貴方は本当に梧城さんの息子さんなのですか?」


「何故そう思う?」


「何と言うか…雰囲気が梧城さんと違う気がするんです。」


「嘘では無いが、確かに俺はもう一つの顔がある。

まあ、勘のいいあんたなら直ぐに気がつくだろ。」


「そうですか…。」


「いずれ分かるさ。

それじゃ、失礼するぜ。」


アイツ、相当な実力者だな。


校長室を後にし、
職員室へ足を向けた将貴は思った。


梧城さんも惜しいことしたよな。


アイツなら俺が「黒龍」の頭だとバレるのもそう時間はかからないな。



















職員室へ到着すると、
扉の前で1人の中年女性がそわそわした様子で立っていた。


将貴の姿を確認するなり、
大股で向かってくる。


開口一番、凄い剣幕で捲し立てた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫