《MUMEI》
ドライブデート?2
「どうです? 夜景が綺麗な場所でしょう?」

「はぁ、そうですね」


街を軽く一周して、連れて来られたのは


夜景スポットとして有名な、見晴らし台だった


「どうしてここに?」

「君に美しい星空と夜景を見せたかった

と、言いたい所ですが

ここが一番よく見えるんですよ」

「あぁ」


何が、とは


何を、とは


お互い、言わなくてもわかった


ふもとには


スペードの暴走による無数のライトが輝き


ここからでもバイク音がよく聞こえた


「今夜はまた、特別のようです」

「…そう、ですか」


ま、当然だな


先頭、ぶっちぎってるの


…セツ、だし


「最近よく出没されるようです。

…ミツさんは、いないのに」

「え? ミツ!?」


何でそんなに寂しそうなのジャック!


まさか…


「彼は、私がこの世で最も憧れている、人物ですから」


誇らしげに語る、ジャックからは


尊敬以上の、特別な感情を感じた


「言っておきますが、私はホモではありません。

ミツさんなら、とは思いますが、彼もホモではありませんし」

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