《MUMEI》
・・・・
 ある兄妹にひとつの終止符が打たれた。過酷なものであり、一人が背負うにはあまりに重すぎる荷と言えよう。
 一族を皆殺しにされ、実の妹を己が手で葬る。人生で幾つの悲しみを味わえばいいのか、彼の心は壊れようとしているかも知れない。
 それでも彼は微笑んだ。
 彼には自分に科せられた使命が解っていた、だから微笑むことが出来た。
 これが運命なのだろう、そう思い、彼は前へと進みだした。

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