《MUMEI》

それでも私に対するいじめは続いたっけ

そんなある日に
私はまたトイレに呼び出されて向かう途中だった

そしたら誠一と廊下ですれ違った

「おはよう亜依!」
なぜかいつも誠一は私にあいさつを欠かさなかった

だけどその日はそれが不幸を呼んだ


「あんた何誠一君と話してんのよ!」
いじめっ子達は私を許してくれなかったみたいでついに顔まで殴られてしまった


その後教室に戻って私は読書をした
だってこれしかなかったから


すると
「どうしたの?その顔?なんか腫れてない?」
誠一は私を気にかけてくれた

「なんでもない…」
私は顔を伏せて応えたけど誠一が哀しい目をしてたのを知ってる


「お前さっきのあいつらになんかされたんだろ?」

「……」

「そうなんだろ?」

私はそう聞いてくれる誠一にすがりたくて
頷いてしまった

「そうか…」


この瞬間私は自覚した

これが私の恋の終わりでこれが私の運命なんだと

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