《MUMEI》
8人のタフガイ 4
「アイさん!」マキは身を乗り出して睨んだ。
「何その生意気な態度。全裸のまま庭に転がすよ」
「男かっ!」
「ところで何?」
「まだあたし行くとは決めていません」
「大丈夫よ、あたしも一緒に行くから」
「本当ですか?」
「あたしが嘘ついたことある?」
「はい」即答。
アイは笑顔でごまかした。
「まだ全部紹介してなかったわね。ダンサーのダスティは187センチ、137キロ」
「その巨漢でダンサー?」
「言っとく」
「ダメですダメです」マキは慌ててアイの両手を握った。
「じゃあ聞く?」
「聞きます」
「ダスティも確かテキサスよ。で、ビルがイギリス紳士」
「ビル」
「ビリーと呼んでるわ」
「ビリー」
「188センチ、118キロ」
「紳士のイメージが崩れるウエイトですけど」
「ジェントルマンはビリーのキャラよ。彼は技で人を殺せる男と言われている」
「……」
マキは硬直した。

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