《MUMEI》
荒くれ男 1
初夏の日差しを浴びて、マキとアイは街に繰り出した。
海まで来ると、二人は車を降りた。
マキは赤いTシャツに白のショートパンツ。アイはブルーのシャツに白のショートスカート。
キレイな脚線美に道ゆく男たちの視線が集中する。
マキは緊張し、アイはほくそ笑んだ。
船から二人の逞しい男が降りてきた。
「ハロー」
アイは二人と抱き合う。
「アイ、相変わらずチャーミングだな」
「紹介するわ」アイはマキの顔を見た。「マキよ。あたしの優秀なアシスタント」
「ハーリーだ。よろしく」ハーリーが手を差し出した。
「よろしくお願いします」マキは緊張して、握手しながら深々と頭を下げた。
「ヘッドバットか? オレも得意だぜ」ハーリーはマキに頭突きのマネをする。
「え?」
「いじめないで」アイは笑った。「日本人は礼儀正しいのよ」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫