《MUMEI》
荒くれ男 9
スタンの家に到着。アイは駐車場に車を入れた。
「頼れる二人よ。ここで親しくなれたらいいわね」
「はあ…」乗る気のないマキ。
「アイ、よく来たな」
玄関でスタンは熱烈に歓迎してくれた。耳が隠れる程度の長さの金髪。195センチの巨漢。当たり前だがヒゲも金色だ。
マキとアイは、陽気なスタンの笑顔を見上げた。
「紹介するわ。マキよ。いちばん頼れるアシスタント」
「そんなそんな」マキは照れた。
「マキか。よろしく」
「よろしくお願いします」
「スタンは無類の親日家よ」
「Thank you」マキはニコニコした。「あたしもアメリカは大好きです」
「アクセントがナチュラルだ」
「ありがとうございます」
三人はリビングに行った。ソファにはフランクがいた。どっかりと腰をかけている。
(これがフランク?)

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