《MUMEI》

山田がこの高校の卒業生なのは言うまでもなく、部活動の新設までしたのを知る生徒は数少ない。

「だからテニス部顧問なのかもな。」

「それにしたって、休みの度に遠征って、いくら強いからって、やりすぎですよ…」

テニス部に良いコーチが外部からついているため、顧問は特に経験者で無くても良く、さらに週末にはどこかしら遠征に行く強豪テニス部の顧問をやりたがる先生はなかなかいない。

さらにテニス経験者の教師がいないとなれば、顧問は新任など若い教師と決まっていた。

一人しか入らなかった新米教師の山田は反論も出来ずにテニス部の顧問をやらされていた。

「ところで…世間話をしに来た。って顔では無かったですけど?何かお話しがあったのでは?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫