《MUMEI》 「山田は、1年の明智を知っているか?」 村上はなんとなく言いづらそうに話を切り出した。 「明智?あぁ、善彦の弟なのに、すごい頭の良いって噂の…」 「兄貴の方と一緒だったか?」 一瞬の間 「…あ、2年の時に同じクラスだったんで。」 「山田…お前は6年前のアレ。覚えているんだな。当事者だったから当たり前か。」 「!!!せ、先生?…まさか…」 「そういえば、俺は2年も3年も、お前の担任だったか。なんで忘れてたんだろうなぁ。山田?…忘れがたい記憶のはずだぞ。あれは。」 山田は信じられないと言う目で村上を見つめ返していた。 前へ |次へ |
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