《MUMEI》 「今感じた、簡単な言葉だと…守護霊みたいな感じですか?」 山男はしばらく渋い顔をしていたが、ふむ、と言って頷いた。 「確かに、まぁ、無くは無いか。 サプリが守護霊。って思ったらなんか激しい違和感があるんだが、分かりやすい言葉って言うと、そうなるか。」 「サプリってそんな嫌なヤツなんですか?」 さっきのブチ切れ方と言い、この物言いはサプリがどんだけ悪いヤツなんだ。そんなヤツにうちの高校は守られているのか…と心配になる。 山男は苦い顔をしながら笑う。 「悪いヤツじゃないんだ。むしろ、気ぃ遣いで心配性で、疲れるくらいだ。高校も良く守っていると思うよ。 …ただ、減らず口が多くて、かつ、俺と相性が悪い。」 「相性。。。」 「そ、良いヤツだって頭では分かっているんだけど、なんか相容れないって言うか。あいつは信頼出来る事は確かだよ。俺はつい喧嘩腰になるけど。」 初めの物腰柔らかそうな教師、それから突然キレたさっきの山男、そのどちらが目の前の男の本性なのかは、火を見るより明らかだった。 「学校のフェル、サプリ…ね。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |