《MUMEI》

「隙有り!」

志雄君がぼくを助けてくれた、千守さんが志雄君の攻撃に気を取られている隙にぼくは逃げた。
しかし、すっかりその先が谷で、川が流れていたということを忘れていた。


真っ逆さまに水中へ落ちてゆく。


走馬灯が流れてく、千秋様が毛を剃ってくれるとき、ぼくに触れる温かい手を思い出す……
最後に千秋様にもう一度お会いしたかった。









「大丈夫?」

温かい手がぼくの目の前に広がる。

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