《MUMEI》

「兄ちゃの大っき〜い///」

そう言うとかなたくんが克哉さんの浴衣に腕を通してバタバタさせていた。

(本当に大きいなぁ…)

かなた君は見た目は160cm前くらいだと思うから、そうすると克哉さんって一体身長はどのくらいなんだろう…。

僕で174cmだから、それより10cm以上は大きかったよなぁ…。

この子達は小さいのに、克哉さんだけ何であんなに大きいんだろ…。

そういえば、兄さんも大きかったな…。



「ほら、帯するからこっち来てね」

かなた君達の持ってきた腰紐が足り無かったんで自分が持っていた腰紐を出してきてそれで留める。

浴衣の帯をかなた君に巻いていくと、その帯を僕の知っている一番可愛い形に結んでいった。

「はい、出来た」
「う〜…苦しいι」
「動けばフィットしてくるだろ、お前が散らかした部屋の片付けでもしろ」
「え〜ミストゥ!(チェッ!)」

ゆったりとお茶を飲みながらはるかくんが寛いでいたので、僕もお茶を頂いた。

「日本茶の煎れ方知ってるんだね」
「はい、兄に習いました」

克哉さんに習ったのか…通りで克哉さんはお箸もちゃんと使えるし、お茶碗の持ち方も綺麗だし。

きっと日本人のお母さんの躾が良かったんだろうな…。

「かなた君、畳み方が違うよ〜」

自分で散らかした部屋を片づけていたかなた君が浴衣を畳もうとしていたので、かなた君に自分でも畳めるよう克哉さんのように浴衣の畳み方を教えてあげた。

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武とかなた。「夏祭り。」
http://mumei.org/public/w55931.htm
に続く。

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