《MUMEI》 恋愛の極意 2「なあマキ」ダスティがしつこい。「ホークは水着姿が好きなんだ。ベランダで日光浴してる主婦を片っ端から襲っている」 皆は爆笑した。どう考えても笑うところではない。マキは疑いの目でホークを見た。 「ホントなの?」 「ホントなのって、本当だったら、ただの犯罪者だろ」 「そっか」 「オレが言ってるのは口から出任せだ。まあ、マキがプリティーというのは本当だが」 「どさくさに紛れて口説くとはやるなホーク」ビリーが言った。 「一緒にすんな。口説いてなんかいねえ」 「悪口じゃない。こんな素敵なレディを目の前に口説かないなんて失礼に当たる」 「イタリアの方ですか?」マキは交わした。 「イギリス紳士だ」ビリーが真顔でマキを見つめる。「8人の中で唯一のジェントルマンだ」 「gentleman?」マキが笑う。 前へ |次へ |
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