《MUMEI》
交流会逆鬼ごっこ2
第三者視点


「暁、パートナー、いない」

「…そうだな」


暁は、意識を目の前の神澤に戻した


暁の相手の女子は、ケガを理由に欠席していた


そのケガは、女子をうっとうしく思った暁によるものだった


ただし、かなり手加減はしたから、一般庶民であれば


例えば、誠だったら、出席可能な程度だった


「だから、出発。三十分後」

「わかった」


ポツ


神澤の言葉に暁が頷くと


雨が、降り始めた


それは、丁度ラジオ体操第一が終了した時で


<雨具は高等部体育館に用意してあります>


聖の予報を信じ、準備をしていた風紀委員長の冷静な指示がすぐに聞こえた


それは、鬼が逃げ始めてから、約五分後の出来事だった


「雨宿り位はさせてもらえるんだろう?」

「…こっち」


神澤は、暁を連れて、屋根のあるステージに上がった


役員や補佐達は、二人を気にしながらも、それぞれの役目に追われていた

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