《MUMEI》
危機一髪! 1
船は寂しい場所に入っていった。
ハーリーは緊張した面持ちで皆に言う。
「お遊びは終わりだ。ここからは気を引き締めてかかれよ」
マキも緊張した表情で辺りを見渡した。
「どんな動物が飛び出して来るかわからないぞ」
ハーリーの言葉を聞いて心配になったマキは、ブラを軽くいじると、アニマルに聞いた。
「服着たほうがいいかなあ?」
「ダメだ」なぜかホークが笑顔で答える。「きょうの白のビキニはマキに幸運をもたらす」
「幸運?」
「ホークは白が好みなんだ」アニマルが呆れ顔で言った。
「なぜ白の水着が好きなの?」
「一瞬下着に見えるからエキサイティングだ」
マキはムッとすると、部屋に向かった。
「着替えてきます」
「ここだ。オランウータンが目撃された場所は」
ハーリーの言葉に、マキは振り返った。ダスティが騒ぐ。
「マキ、記念撮影だ。その岩場に立ってくれ」
「嘘?」マキはおなかに手を当てた。「怖いよ」
「大丈夫だ。なるべく守るから」
「なるべく?」マキは思わず笑った。

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