《MUMEI》
交流会逆鬼ごっこ6
ん? メール?


走りながら、携帯を取り出す


『必要な情報を送りますから、必ずチェックして下さいね』


昨日の最終打ち合わせで、何度も黒崎先生にそう言われていた


情報部門に変態がいるのはちょっと


いや、かなり不安だけど


このメールは真面目…


『変態が盗聴機しかけたので、外して下さい 黒崎』

『変態興奮してます 白田』


「マジ!?」


何考えてんだあの変態!


「「どうした? 誠」」


思わず足を止めた俺に合わせて


聖と修治も止まった


「変態が、盗聴機しかけたって」

「これじゃなくて?」


聖は、今朝変態が渡してきた発信機を見せた


「違うらしい」

「じゃあ、調べるか」


ちょっと待て、修治


「何で脱がそうとする」

「調べるから」

「盗聴機はジャージの後ろポケットの中だ!」

「何故そう断言できる」

「今朝発信機もらう時にセクハラされた」


今思えば、あれはいつも以上に必死だった


おかげで避けきれなかったし


「…迂濶だな」

「…」


とりあえず、無言でポケットをさぐり


盗聴機を思いっきり潰しておいた

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