《MUMEI》
交流会逆鬼ごっこ7
「ケンカしない! そろそろ、来るよ。B組は、足早い連中多いからね」

「お、おう」

「あぁ」


珍しく、真剣だな、聖


まぁ、B組の鬼、一人だけだしな


『誠がそんなおいしい役やるなら、俺だって、一人で頑張るぞ!』


俺が危険を伴うD組の鬼になって、変に対抗意識を燃やした聖は、突然そう言い出し


『じゃあ、俺はC組の鬼やる。陸上部顧問は教員だってクレーム来たら困るし』


相羽先輩が、フォローに入り


直前に変更したのだった


「よーし!二人共、俺に続けー!

とうっ!」

「「…」」


森に到着した途端、俺と修治は悟った


聖についていくのは、無理だ、と


「どうした!?」

「「…」」


いや、どうしたもこうしたも…


俺だって、木登くらいはできるけどさ


「早く来いよー!」

「いや、無理!」


木から木へ、飛び移るのは無理だから!


「だな。別行動、するぞ。猿になったアイツには誰もついていけない」

「あぁ」


こうして、猿になった聖に一応声をかけてから


修治と俺は、無難に森の中を


舗装されてない、細道を走り出した

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