《MUMEI》

「わかった、それで場所は?」


「みっちゃん無理に行かなくても…グハッ!」


瀧のみぞおちに右ストレートが入った。


「それ以上馬鹿言ったらマジで殴るよ。一人で行くとか馬鹿な格好つけやめて。」


「ミツ…。」


「キモい。男に見つめられたくないから。」


フッ、と瀧は笑った。


「了解、全速で行くから着いてきてくれよ。」


「そう、わかった。」


そういうとミツは瀧から少し離れる。

二人は辺りに人がいないことを確認して互いに頷いた。


「限定トランス、オープン。」


瀧が呟くのと同時に周囲に風が巻き起こった。

その風の中、閉じていた目を開けた瀧の瞳は、ガルーダと同じ黄金色、背には実体ではないが、同じく黄金色の翼が広がっていた。

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