《MUMEI》

「お母さん、兄さん、檜泉君家に帰るって」


「はーい」


里々耶は笑顔でリビングから飛び出してきたが、兄雪耶は嫌そうな顔をしていた。



「今日お邪魔しました、また遊びにきますね」


「うん、また来てね!今度はママクッキー焼いて待っているからね」


「わぁ嬉しいです、じゃあ楽しみに待っています、お邪魔しました」


檜泉はぺこりと頭を下げて1人駅の方へと歩いて行った。

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