《MUMEI》
科学の暴走 2
「人質救出が最優先だ」アニマルが睨む。
「一石二鳥という諺を知らんのか筋肉オバケ」ダスティが言い返す。
アニマルはカチンと来た。
「そもそもテメーがマキを危険な目に遭わせたんだ。少しは反省したらどうなんだ?」
「アニマル。一体だれに向かって口をきいてるんだ?」
「何だと。ウォーミングアップにぶちのめしてやろうか?」
アニマルの一言にダスティが突っかけようとしたが、ハーリーが止めた。
「その木に逆さ吊りにされたいか?」
「NO!」ダスティは両手を出して首を振ると、踊りながら列に戻る。
「だれが連れてきたんだ?」スタンが呟く。
ダスティは怒ってまくし立てた。
「何でオレだけ叱られるんだ。不公平な世の中だぜ。平等思想が世界の主流になるのは永久にやって来ないな」
「静かにしろ」マードックが睨む。
「ほう。みんなで寄ってたかってオレ一人悪者か? いいぜ。そういう薄情な姿勢ならオレはオランウータンとタッグを組んで貴様らを泣かしてやる。ズッコンバッコン! ズッコンバッコン!」
「シャラップ!」7人同時に叫んだ。

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